日常の税理士業務の中で気がついたことや、研修や書籍で得た情報を含め、雑多にアップしたいと思っております。自分の勉強ノートを公開した程度のものだとご理解ください。特に税務知識については、同じような経験をされて判断に迷われている方のお力になれればとてもうれしく思います。なお、掲載した日時点の税法であり私自身の知識・経験によりますので、最新の情報や実際の取扱い等についてはご自身にて十分にご確認下さい。
2020年06月28日|近藤会計
お客様の畑でとれた でんすけスイカ いただきました♪
税理士の近藤慎之助です
2019年度版不動産税制の手引の続きです
思い込みの恐ろしさです
居住用財産の3000万円特別控除について相談を受けた不動産業者さんが、家屋を取り壊しても3年以内に売却すれば適用可能と回答したとか
家屋を取り壊した場合には、取り壊した日から1年以内にその敷地の譲渡契約が締結される必要があり、
3年以内というのは居住の用に供されなくなった日から同日以後3年を経過する日の属する年の年末までに譲渡、という要件と間違えたのでしょう
これにより家屋を取り壊さなければ納付が不要であった、600万円なりの賠償につながるわけですが、
誰にでも起こり得る誤りなので、肝に銘じて注意です
恐らく税金の賠償の罠は高度な税務処理から生ずるものではなく、
こういった日常に近い業務のうっかりなんでしょうね、だから消費税の届け出、税額控除、譲渡の特例、小規模宅地、気を付けましょう
2020年06月28日|近藤会計
ヒナソウです♪
2019年度版不動産税制の手引より
飯塚美幸先生監修ですから間違いない一冊です
不動産業者さんが税務上の特例を適用できるものとして話をすすめていたところ、適用不可であることが判明したような事案です。
意外に忘れがちだと思うので、
住宅取得等資金に係る相続時精算課税の特例と登録免許税の住宅用家屋の税率の軽減について、建物が耐火建築物(耐火構造)に該当するかどうかで、既存物件の築年数要件が変わります。
2つの特例は税理士としてもあまり接点の少ないものではないでしょうか、
住宅取得等資金に係る相続時精算課税は相続税での精算を考えると税メリットが(少)ないと思われることが多いため、
登録免許税の住宅用家屋の税率の軽減は司法書士の先生に事前にお願いしてしまうことが多いため、
ただ、耐火建築物とは建築基準法上の耐火建築物とは異なる点は頭の片隅に入れておいた方がよさそうです
2020年06月25日|近藤会計
税理士の近藤慎之助です
国側の主張を支持し、控訴審に差し戻したようですね、
そもそも私は非上場株式の時価について一物二価になるような事案にあたっていないので、この論点で争うこともあるのだなぁ、という程度の感想が正直なところです
(1) 財産評価基本通達188の(1)に定める「同族株主」に該当するかどうかは、株式を譲渡又は贈与した個人の当該譲渡又は贈与直前の議決権の数により判定すること。
文字通りといえばそのままなのですが、、、
私なりのまとめです
・相続税等を前提とした評価通達は株式の取得者の会社への支配力に着目している
・譲渡所得の課税は、所有者である譲渡人の増加益に対しての課税である
・譲受人の会社への支配力は、譲渡人の増加益に関係ないから、評価方法は譲渡人の会社への支配力に応じて決めるべきもの
※後日、この判決に関する研修等で分かってきたのですが、所得税に関する争いに関しては、所得税基本通達59-6の解釈についてなのですね、
「~188の(1)に定める~」となっているから、文字通り解釈すれば(2)、(3)、(4)は違うのではないかと、、
ほんとですね!奥が深すぎます、、、
所得税基本通達
(株式等を贈与等した場合の「その時における価額」)一部抜粋
59-6 法第59条第1項の規定の適用に当たって、譲渡所得の基因となる資産が株式(株主又は投資主となる権利、株式の割当てを受ける権利、新株予約権(新投資口予約権を含む。以下この項において同じ。)及び新株予約権の割当てを受ける権利を含む。以下この項において同じ。)である場合の同項に規定する「その時における価額」とは、23~35共-9に準じて算定した価額による。この場合、23~35共-9の(4)ニに定める「1株又は1口当たりの純資産価額等を参酌して通常取引されると認められる価額」とは、原則として、次によることを条件に、昭和39年4月25日付直資56・直審(資)17「財産評価基本通達」(法令解釈通達)の178から189-7まで((取引相場のない株式の評価))の例により算定した価額とする。
(1) 財産評価基本通達188の(1)に定める「同族株主」に該当するかどうかは、株式を譲渡又は贈与した個人の当該譲渡又は贈与直前の議決権の数により判定すること。
2020年06月22日|近藤会計
税理士の近藤正道です。
コロナ緊急事態宣言が解除され、県をまたぐ移動が緩和されました。
今回は南八ヶ岳、赤岳~横岳~硫黄岳の縦走に行ってきました。
午前2時、小田原出発。5時5分、登山口の美濃戸を出発します。
前日までの雨で、乳白色に濁った激流が岩を削り、岸を呑み、場所によっては恐怖心を覚えるほどだ。
川の激しさとは裏腹に、周囲の森はたおやかな顔を見せている。
そこには凛とした空気としみいる静けさ、そして悠久とでも形容できそうな時間が満ちている。
ひっそりとたたずむミネザクラ。淡い紅が健気だ。
7時に行者小屋に到着し、ここから本格的な登りになり赤岳を目指す。
陽光に映える赤岳。
筋肉をフル動員させて急登を一歩一歩進む。
山の緑が陽に照り映えている。
6月の蒼穹はあくまで高く、深く、そして明るい。
文三郎尾根の終点に到着。
これから縦走する横岳、硫黄岳の姿は、雄大にして、厳しい。
反対方向に目を移せば、雲の白さが鮮やかで、その先には南アルプスの雄、北岳と仙丈岳。
赤岳山頂直下の岩場。
峻険ではあるが、今日は来る者をやさしく受け入れてくれそうだ。
満開のチョウノスケソウと阿弥陀岳。
8時30分、赤岳到着。
雲海の先には北アルプスの名峰、穂高岳・槍ヶ岳。
いったん180m下降。
そこではミヤマキンバイの黄、ハクサンイチゲの白、オヤマノエンドウの紫・・・様々な色彩が登山道を彩っている。
さて次は横岳を目指そう。
本州ではここにしか生息しないツクモグサ
ウルップソウ
ハクサンシャクナゲ
今までの稜線を振り返る。
お花畑越しの赤岳は、秀麗の形容が正しい。
アップダウンを繰り返しながら、11時、横岳到着。
再び180m下降し、硫黄岳を目指す。
12時30分、硫黄岳到着。
ここからは一気に下降だ。
アルペン的な様相を呈する稜線。
14時35分、登山口の美濃戸に到着。
18時20分、自宅着。
この時季は生命が躍動し、山の活気がみなぎっている。
山が醸し出す原資のエネルギーが身のうちに染み込んで来るのを実感し、自分の細胞までもが活性を高め瑞々しく波打ち始めるような気がした。
豊かな森、厳しさの中に包容力のある八ヶ岳。
圧倒的な自然の雄大さに打ちのめされ、家に着いてもしばらくは口がきけなかった。
夕食後やっと安心して、家内に今日の山行を話し始めた。完全燃焼。
2020年06月21日|近藤会計
税理士の近藤慎之助です
請求人が相続により取得した上場株式の譲渡所得に係る取得費は、当該株式の被相続人への名義書換日を取得時期とし、その時期の相場(終値)によって算定することも合理的な取得費の推定方法であると判断した事例
以前から
上場株式等の取得価額の確認方法
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/joto-sanrin/kabushiki_shutoku.pdf
にて掲載されているとおりなので、新しい論点ではないし、裁決事例でも3社の名義書換日が判明しておらず結局概算取得費を適用していますが、私の過去の経験でも名義書換日が分かったことは多くないので、結局はうーんとうなってしまいます
メモの一部でも残っていればなあ、、、と思うことが本当に多い論点です