日常の税理士業務の中で気がついたことや、研修や書籍で得た情報を含め、雑多にアップしたいと思っております。自分の勉強ノートを公開した程度のものだとご理解ください。特に税務知識については、同じような経験をされて判断に迷われている方のお力になれればとてもうれしく思います。なお、掲載した日時点の税法であり私自身の知識・経験によりますので、最新の情報や実際の取扱い等についてはご自身にて十分にご確認下さい。
2017年05月21日|近藤会計
小田原の税理士の近藤慎之助です。
先日参加した研修会の内容は家族信託について考えるというものでした。
私としては、今のところ家族信託を積極的におすすめすることはありません。
なぜなら、制度として複雑なので、お客様の理解が不十分になってしまう可能性があるから、
そして、税制も確立していないことから、これから裁決、判例を通じて確定する
制度であることから、引き続き見守っているところが大きいです。
信託を取り扱っている専門家は税制を十分に検討あるいは理解してご提案しているのでしょうか(^^;)
まずは、すでに制度として安定している方法例えば遺言などで対応できないか
検討することとしています。
最近は広告も増えていますが、優先的に積極的に活用しようという種類の
制度ではないと、私は考えています。
利用しなくていいご家庭なら、利用しない方が良いと、
それでも、お客様のご意向に合致するのが信託契約しかないかなと思われることも
あるので、そのような方には十分に説明し、ご納得頂いたうえで検討をお願いしています。
たとえばお子様のいらっしゃらないご夫婦の財産をお二人とも亡くなられた後に、
それぞれの家系にそれぞれの財産をモドすような設計などには、有効なのかなと考えています。
あるいは倒産隔離機能を検討するとか、、、
いずれにしても、最適な受託者の確保が最大の難点ではないでしょうか。
やはり報酬がかかっても、
信託業務に精通している信託会社に任せた方が安心感はあると思います。
そのうえで、信託会社と調整して、
信託設計することが私の仕事です。
引き続き、問題点や税務上の取り扱いを確認しながら、「相続」の柱の一つとして
じっくり育てていきたいと思います。