日常の税理士業務の中で気がついたことや、研修や書籍で得た情報を含め、雑多にアップしたいと思っております。自分の勉強ノートを公開した程度のものだとご理解ください。特に税務知識については、同じような経験をされて判断に迷われている方のお力になれればとてもうれしく思います。なお、掲載した日時点の税法であり私自身の知識・経験によりますので、最新の情報や実際の取扱い等についてはご自身にて十分にご確認下さい。
2019年08月17日|近藤会計
※小田原市久野和留沢 たいようの丘公園より、標高が高いため涼しいです(>_<) そして山が深い!
小田原の税理士の近藤慎之助です。
最近は相続時精算課税制度を利用されるお客様が増えておりますので、同制度について少しご紹介したいと思います。
ご相談のお客様に最初にお伝えするのは、同制度は税メリットを享受することを基本的には想定していないという点を
お伝えしております。
(結果として税メリットを受けることは十分あります)
同制度のメリットデメリットはあらためてご説明するとして、
同制度を利用する中でふと気がついた点で、
相続時精算課税制度による贈与の場合、添付書類として、戸籍の附票など住所の分かる資料が求められていますが、
勝手に住宅取得資金の特例との併用時に戸籍の附票が必要なものだと思っていました。
そうではなくて、
相続時精算課税制度が開始した平成15年1月1日以後の住所等を確認して、過去の「相続時精算課税選択届出書」の提出が想定される
税務署へ照会をするためという、税務署側の事務手続きとしての必要書類だったのですね。
相続時精算課税制度を利用するときは戸籍の附票等に相当する書類を添付するようにしないと
税務署からの問い合わせ事由となりますので必ず添付してあげましょう。
もう一点、
相続時精算課税制度を受けようとした受贈者が、申告前に亡くなってしまった場合の同制度の手続きですが、
受贈者の相続人はその死亡したことを知った日の翌日から10ヵ月以内に「相続時精算課税選択届出書」を贈与税の申告書に添付してその死亡した者の納税地の所轄税務署に提出することができます。
これにより、すでに亡くなられた受贈者において、相続時精算課税の適用を受けることができます。
また、通常の暦年贈与の準確定申告も10ヵ月以内となりますのでご留意下さい。