日常の税理士業務の中で気がついたことや、研修や書籍で得た情報を含め、雑多にアップしたいと思っております。自分の勉強ノートを公開した程度のものだとご理解ください。特に税務知識については、同じような経験をされて判断に迷われている方のお力になれればとてもうれしく思います。なお、掲載した日時点の税法であり私自身の知識・経験によりますので、最新の情報や実際の取扱い等についてはご自身にて十分にご確認下さい。
2019年07月16日|近藤会計
小田原の税理士の近藤慎之助です。
あらためて、相続税の連帯納付義務が生じる場合ってどんな場合だろうと考えてみたのですが、
通常の相続税の申告であればあまり想定できないように思います。が、油断は禁物です。
相続人間でモメていてお互いに納税資金の目処がたっているのかいないのか分からない状況。
あるいは、
物納や延納の手続きをすすめていたけれども
結局途中でやめたあるいは、通らなかった場合で、かつ、
その相続人が納税を、もう知らない、とあきらめたような状態というところでしょうか。
連帯納付義務をかせられることはたぶんないと思う方であっても
少しでも心配がある方は、義務が解除されるまで、例えば申告期限から5年経過するまでは
相続取得した現金などはそのまま使わないようにした方が良さそうですね!
不動産を取得された方に対して連帯納付義務を負わせられてしまうと厳しいですね
また、相続等により取得した利益相当を上限としていますから、連帯納付義務といっても
他の相続人が納税しなかった相続税の全額を支払わなければいけない、わけではない点もポイントです。
相続税法34条(一部抜粋)
同一の被相続人から相続又は遺贈により財産を取得した全ての者は、その相続又は遺贈により取得した財産に係る相続税について、当該相続又は遺贈により受けた利益の価額に相当する金額を限度として、互いに連帯納付の責めに任ずる。