日常の税理士業務の中で気がついたことや、研修や書籍で得た情報を含め、雑多にアップしたいと思っております。自分の勉強ノートを公開した程度のものだとご理解ください。特に税務知識については、同じような経験をされて判断に迷われている方のお力になれればとてもうれしく思います。なお、掲載した日時点の税法であり私自身の知識・経験によりますので、最新の情報や実際の取扱い等についてはご自身にて十分にご確認下さい。
2022年05月15日|近藤会計
今までそのような事案もないのですが
死亡一時金のようなものの支給元が生命保険会社以外であった場合の課税について
考えたことがありませんでした。
相続税法第3条第1項で言う生命保険契約の保険金とは「保険業法に規定する生命保険会社と締結した保険契約」となっています
つまりこれらの保険会社との保険契約以外の契約に基づく契約により支給される死亡一時金なりは
「相続により取得したものとみなす」対象から外れることになる
ちなみに相続税法第3条第1項で言う保険金は相続税法第12条で一定額非課税となります
被相続人の死亡に基づき、生命保険会社以外のどこかの団体から支給された死亡一時金をイメージしています
相続税法
(相続又は遺贈により取得したものとみなす場合)
第三条 次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該各号に掲げる者が、当該各号に掲げる財産を相続又は遺贈により取得したものとみなす。この場合において、その者が相続人(相続を放棄した者及び相続権を失つた者を含まない。第十五条、第十六条、第十九条の二第一項、第十九条の三第一項、第十九条の四第一項及び第六十三条の場合並びに「第十五条第二項に規定する相続人の数」という場合を除き、以下同じ。)であるときは当該財産を相続により取得したものとみなし、その者が相続人以外の者であるときは当該財産を遺贈により取得したものとみなす。
一 被相続人の死亡により相続人その他の者が生命保険契約(保険業法(平成七年法律第百五号)第二条第三項(定義)に規定する生命保険会社と締結した保険契約(これに類する共済に係る契約を含む。以下同じ。)その他の政令で定める契約をいう。以下同じ。)の保険金(共済金を含む。以下同じ。)又は損害保険契約(同条第四項に規定する損害保険会社と締結した保険契約その他の政令で定める契約をいう。以下同じ。)の保険金(偶然な事故に基因する死亡に伴い支払われるものに限る。)を取得した場合においては、当該保険金受取人(共済金受取人を含む。以下同じ。)について、当該保険金(次号に掲げる給与及び第五号又は第六号に掲げる権利に該当するものを除く。)のうち被相続人が負担した保険料(共済掛金を含む。以下同じ。)の金額の当該契約に係る保険料で被相続人の死亡の時までに払い込まれたものの全額に対する割合に相当する部分
保険業法 一部抜粋
(定義)
第二条
3 この法律において「生命保険会社」とは、保険会社のうち第三条第四項の生命保険業免許を受けた者をいう。
4 生命保険業免許は、第一号に掲げる保険の引受けを行い、又はこれに併せて第二号若しくは第三号に掲げる保険の引受けを行う事業に係る免許とする。
一 人の生存又は死亡(当該人の余命が一定の期間以内であると医師により診断された身体の状態を含む。以下この項及び次項において同じ。)に関し、一定額の保険金を支払うことを約し、保険料を収受する保険(次号ハに掲げる死亡のみに係るものを除く。)