日常の税理士業務の中で気がついたことや、研修や書籍で得た情報を含め、雑多にアップしたいと思っております。自分の勉強ノートを公開した程度のものだとご理解ください。特に税務知識については、同じような経験をされて判断に迷われている方のお力になれればとてもうれしく思います。なお、掲載した日時点の税法であり私自身の知識・経験によりますので、最新の情報や実際の取扱い等についてはご自身にて十分にご確認下さい。
2017年09月07日|近藤会計
小田原の税理士の近藤慎之助です。
先日の日経新聞で、
無届け老人ホームについて取りあげられていました。
早期退院を実施する病院側で、やむなく
無届け老人ホームを紹介ケースも多いとか
無届け老人ホームに居住していた方の
相続税の申告をお手伝いする機会があったのですが、
そもそも、相続人の方も無届けであることを
認識していなかったので、入居施設の許認可の有無の調査の過程で
無届けであることが判明して驚かれていました
なぜ入居施設の届出の有無を調査していたかというと、
相続税の小規模宅地特例で、
被相続人の入居施設の届出の有無によって、
適用可否がかわってくることがあるからです
事前打ち合わせでは、当然に届出のある
施設とのお話をいただいていたのですが、
確認をすすめるにあたって、無届けである
ことが判明しました。
無届けであるから施設環境が劣悪ということは
かならずしも言えないですが、
目の行き届かない施設が多いのも事実のようです
しかし、相続税において
小規模宅地特例を適用出来るか否かは
税額が大きくかわりますので、
入居入所時に届出の有無の確認をするなど
注意が必要です
(小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例)
租税特別措置法施行令
第四十条の二
2 法第六十九条の四第一項に規定する居住の用に供することができない事由として政令で定める事由は、次に掲げる事由とする。
一 介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第十九条第一項に規定する要介護認定又は同条第二項に規定する要支援認定を受けていた被相続人その他これに類する被相続人として財務省令で定めるものが次に掲げる住居又は施設に入居又は入所をしていたこと。
イ 老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第五条の二第六項に規定する認知症対応型老人共同生活援助事業が行われる住居、同法第二十条の四に規定する養護老人ホーム、同法第二十条の五に規定する特別養護老人ホーム、同法第二十条の六に規定する軽費老人ホーム又は同法第二十九条第一項に規定する有料老人ホーム
ロ 介護保険法第八条第二十七項に規定する介護老人保健施設
ハ 高齢者の居住の安定確保に関する法律第五条第一項に規定するサービス付き高齢者向け住宅(イに規定する有料老人ホームを除く。)