日常の税理士業務の中で気がついたことや、研修や書籍で得た情報を含め、雑多にアップしたいと思っております。自分の勉強ノートを公開した程度のものだとご理解ください。特に税務知識については、同じような経験をされて判断に迷われている方のお力になれればとてもうれしく思います。なお、掲載した日時点の税法であり私自身の知識・経験によりますので、最新の情報や実際の取扱い等についてはご自身にて十分にご確認下さい。
2021年07月17日|近藤会計
税理士の近藤正道です。
7月17日、北アルプスの通称「表銀座」を歩いてきました。表銀座は北アルプスで最も東寄りの常念山脈にあり、中房温泉登山口から合戦沢ノ頭を経て、燕岳~大下りノ頭~大天井岳~槍ヶ岳を縦走するコースです。今回は常念山脈の最高峰 大天井岳まで日帰りで行ってきました。
3時45分、まだ暗いうちに中房温泉登山口を出発します。
北アルプス三大急登の一つ、合戦尾根をグイグイ登ります。苦しいけれど、期待に心は弾んでいます。合戦沢ノ頭に到着。陽光に照りかえる雲海。そして遥かかなたには、南アルプス、八ヶ岳連峰が遠望できます。
そこから1時間弱で稜線にポンと出て、燕山荘に到着しました。
槍ヶ岳をはじめ鷲羽岳、水晶岳、野口五郎岳、北アルプスの名峰がズラリと勢ぞろい。あまりの絶景に息を飲みました。山好きの人には少々手垢のついた定番の風景ですが、実際にその場に立つと、清涼な風、花崗岩のザレた感触、登山者の歓声、テント泊の人たちの山飯のにおいに、気分も高揚してきます。
山小屋とは思えない奢侈な造りの燕山荘と、その右には孤高の士 槍ヶ岳。
さてここから大下りノ頭までは小さなアップダウンの稜線歩きとなります。
歩く先には、ずっと槍ヶ岳と大天井岳。
ハイマツの明るい稜線、切れるように蒼い空。
このままずっと歩いていたい、まさに稜線漫歩の世界です。
傍らには、色とりどりの高山植物が、命の限り咲き誇っています。
シナノキンバイの黄色とハクサンチドリのピンク。
高山植物の女王 コマクサ。そよ風に頭を震わせています。
色鮮やかなハクサンチドリ。
可愛らしいコケモモ。
稜線を1時間弱歩き続け、大下りノ頭に到着しました。
ここから大天井岳までのルートを見ると、大天井岳の堂々たる量感に圧倒されます。
まずは一気に標高差110mを下降して、160mを登り返します。さらにアップダウンを繰り返し、再び稜線歩きを続けます。
そして切通岩に到着しました。このコース唯一の鎖場になり、慎重に下降します。
さらに標高差300mを登り詰めて、ついに大天井岳山頂に到着。
大天井岳山頂からの眺望。まず槍ヶ岳と穂高連峰。
槍ヶ岳が近い。槍ヶ岳アップ。
東天井岳、常念岳方面。
そして22年前、私たち夫婦に北アルプスの魅力について教えてくれた大天荘の支配人 榊さんと。山に対していつも真摯な態度で向き合っていて、とても素敵な方です。今度は泊りで再訪することを約束しました。
さて、下山開始です。遠く燕岳に続く稜線を帰ります。
帰り道もまた楽しい。ハイマツの緑と花崗岩の白が延々と続く稜線は、なんど見ても飽きません。
燕山荘に到着しました。疲れました。燕岳は次の機会にします。
私にとって、大天井岳はやはり特別の山でした。心を猛禽類の爪で鷲掴みにされたようでした。忘れられない山行となりました。
距離18km、累積標高2135m。総行動時間11時間35分。
どんなに科学が発達しても、人間の生き方や感性は、太古の昔から変わらないと思います。今回、大天井岳は五感を通して、私に語りかけてくれました。
山は人を幸せにしてくれます。
2021年04月24日|近藤会計
税理士の近藤正道です。
毎年、本格的な山行を始める前に大倉登山口から蛭ガ岳を往復し、体力が落ちていないか確認しています。で、どうせ登るならコイワザクラやキクザキイチゲが満開の時にしよう、ということで4月24日に登りました。例年ですとゴールデンウイーク辺りが満開の時期ですが、今年は1~2週間早くなっているようです。
4時40分、大倉登山口を出発します。7時15分塔の岳到着。これから向かう丹沢山、不動の峰、蛭ガ岳を遠望します。
ここから丹沢山に向けて出発です。道中、ずっと富士山。空が綺麗!
8時40分丹沢山着。
さて不動の峰、鬼ガ岩、蛭ガ岳を目指します。ここから今回のお花巡りが始まります。
まずは、キクザキイチゲから。
この子は白。
同じくキクザキイチゲ。この子は珍しい!白から紫のグラデーション。
この子は青紫のキクザキイチゲ。
この子はピンクのキクザキイチゲ。
この子は淡青色。
この子は薄紅色。
この子も珍しい!花弁に薄い葉脈のような模様入り。
この子は純白のキクザキイチゲ。
おや、ヒナスミレ、かな・・・
コイワザクラ満開!
このコイワザクラ、真ん中をよく見ると、スマイルマークのようになっている(笑)
鮮やかな紫色のキクザキイチゲ。
キクザキイチゲとコイワザクラの競演。
10時50分、蛭ガ岳着。
西丹沢のオールスターズ。右から、大室山、小こうげ、大こうげ、檜洞丸、テシロノ頭、臼ガ岳。そして、ど真ん中に富士山。
さて下山開始です。来た道をたどります。不動の峰、丹沢山と戻ります。
この子は鮮やかな青紫のキクザキイチゲ。今回一番大きな個体だったかな・・・
大きく立派なアセビ。
金冷やしに毎年咲くオキナグサ。
15時25分大倉登山口到着。
往復24km。累積標高2,355m。行動時間10時間46分。
長丁場の山行、そして綺麗なお花たち。お疲れさまでした。
2020年10月05日|近藤会計
税理士の近藤正道です。
そろそろ紅葉の声がちらほらと聞こえてまいりました。
思い切って鳳凰山に登ってきました。
日帰りを前提にした場合、最高峰の観音岳に行くには、薬師岳を経由するのが、効率的です。
しかしどうしても地蔵岳も一緒に回ってみたい、となると急に強い筋力、体力、持久力と高い心肺能力が必要となります。
このコースは、6年前に挑戦してみました。
で、6年前で一番印象に残っていたのは、地蔵岳でスパイダーマンに会ったことでした(笑)。
さて今年はどんなハプニングが起きることでしょうか?
午前4時50分、登山口の青木鉱泉で一緒にナイトハイクしてくれそうな人を待ちます。
この時間は暗いのでなるべく集団で行動したほうが安全です。
私と同じヤマップという登山アプリを使っている人にお声がけして、一緒にスタートします。
真っ暗闇の中、進んでいると踏み跡が消えてしまいました。
どうもルートを間違えたようです。すかさずヤマップのGPSで現在地を確認。
たしかにコースから少しズレていました。
来た道を戻り正規のルートに。ヤマップ、畏るべし。
これなら暗闇の中でも道迷いによる遭難はあり得ません。
途中、渡渉を繰り返し、小さな滝を見ながらの山行となります。
そんな中でひときわ目立つ滝が出てきました。白糸の滝です。
さらにアップダウンを繰り返し、歩を進めます。すると大きな音が・・・。
五色の滝です。滝つぼには虹がかかっています。紅葉も始まり鮮烈です。
しばらく登ると日本庭園のようなところに出ました。
目を上げると地蔵岳のシンボル、オベリスクが。
色づき始めた沢沿いの道を詰めていきます。
8時47分、鳳凰小屋に到着。朝食をとって水を補給し、さあ出発です。
鳳凰小屋からも急登が続きます。急登の後はアリ地獄のような砂地獄。
9時51分やっと着きました、地蔵岳。インパクトが強いオベリスク。
西に目を転じれば、賽の河原越しに甲斐駒ヶ岳。雲海とのコラボがなんとも。
あとひと登りで、アカヌケ沢ノ頭。目の前に北岳がド迫力でお目見えです。
タカネビランジがひっそりと一輪、残ってくれていました。
葉はすでに紅葉しています。この時期、この山で、ピンクは貴重です。
一旦、下って登り返す観音岳。
地蔵岳までの登りでほとんど使い切った体力を振り絞って、ついに着きました観音岳。
オベリスクとアカヌケ沢ノ頭、そして甲斐駒ヶ岳。
南方面にはこれから目指す薬師岳。富士山も見参。紅葉も色づいています。
西側には、北岳をはじめとする白根三山。ぜいたくな景色です。
ここでおやつを取って、最後の薬師岳を目指します。
薬師岳到着。来た道を振り返ります。
観音岳への稜線と花崗岩の白ざれた道が素晴らしい。
山頂直下にはウラジロナナカマド。
赤い実がアクセントになっています。
ウラシマツツジも紅葉真っ盛り。
ここから中道を通って一気に登山口を目指します。
14時52分、登山口到着。
6年前はこんなに辛くなかったような・・・・。
でも素晴らしい景色に出会えて感謝、感謝。
スパイダーマンに出会えなかったことが、唯一の心残りでした。
先々週の北アルプス周回に引き続き、今週は南アルプス周回。一年分の登山熱を冷ますことができました。
リフレッシュ完了。フル充電!!
2020年09月26日|近藤会計
税理士の近藤正道です。
コロナ禍による外出規制が緩和され、GoToキャンペーンの中のシルバーウィーク。
そのなかでもとびきり好天が予想された21日に今年初の北アルプスに行きました。
登山口の三股⇒蝶ガ岳⇒常念岳⇒三股の周回コースです。
登山口までの林道でクマに遭遇しました。
私は車中でしたので、それほど恐怖を感じませんでしたが、一人で歩いていたら怖かっただろうなと思います。
好天の予報なので、三股の駐車場は第1第2ともに満車です。
皆さん考えていることは同じです。
第2駐車場よりもかなり手前の広くなったところに路駐しました。
午前3時17分、ヘッドランプをつけて自動車から離れます。
先ほど見かけたクマが頭をよぎります。
3時45分、第1駐車場着。あたりは真っ暗闇。
5時、まめうち平を通過。標高2,000m。まだ真っ暗。
5時40分、蝶沢、通過。やっと明るくなってきました。
7時10分、蝶ガ岳に到着。
左から、明神岳、前穂高岳、奥穂高岳、涸沢岳、北穂高岳、大キレットをはさんで南岳、中岳、大喰岳、そして槍ヶ岳。
穂高連峰アップ。左から 前穂、奥穂、涸沢、北穂。
前穂高岳と奥穂高岳。厳しい顔しています。
蝶ガ岳ヒュッテをあとにして蝶槍に向かいます。
槍ヶ岳、穂高連峰の絶景の中を進みます。
草紅葉が、より美しさを際立たせています。
8時30分、蝶槍に到着。反対側に目を移すと、安曇野に雲海が・・・。
蝶槍から、ガクンと一気に下降します。下降しきったところに池が。
今年もクロサンショウウオに会えました。
登り返して2592m峰に到着。ここからまた下降します。
2512m峰に到着。ここから再び下降します。
さあここから最後の急坂をあの頂上まで登ります。
なかなか手ごわいです。でも一歩づつ頂上に近付いています。
11時15分、やっと着きました、常念岳。混雑しています。
孤高の士 槍ヶ岳。
霧が出てきました。下山開始です。
でも、「霧」というと少し期待してしまいます。周りに目を配ります。
いました! ライチョウ! 久しぶりに会えました((´∀`))
少しづつ紅葉。
前常念岳からは、一気に下降します。14時40分、駐車場に着きました。
約12時間、よく歩きました。
ただ本当の地獄はここから始まりました。中央自動車道、国道246号、あらゆる道路が大渋滞。小田原に帰るまで、9時間かかりました。
つかれた~。
2020年06月22日|近藤会計
税理士の近藤正道です。
コロナ緊急事態宣言が解除され、県をまたぐ移動が緩和されました。
今回は南八ヶ岳、赤岳~横岳~硫黄岳の縦走に行ってきました。
午前2時、小田原出発。5時5分、登山口の美濃戸を出発します。
前日までの雨で、乳白色に濁った激流が岩を削り、岸を呑み、場所によっては恐怖心を覚えるほどだ。
川の激しさとは裏腹に、周囲の森はたおやかな顔を見せている。
そこには凛とした空気としみいる静けさ、そして悠久とでも形容できそうな時間が満ちている。
ひっそりとたたずむミネザクラ。淡い紅が健気だ。
7時に行者小屋に到着し、ここから本格的な登りになり赤岳を目指す。
陽光に映える赤岳。
筋肉をフル動員させて急登を一歩一歩進む。
山の緑が陽に照り映えている。
6月の蒼穹はあくまで高く、深く、そして明るい。
文三郎尾根の終点に到着。
これから縦走する横岳、硫黄岳の姿は、雄大にして、厳しい。
反対方向に目を移せば、雲の白さが鮮やかで、その先には南アルプスの雄、北岳と仙丈岳。
赤岳山頂直下の岩場。
峻険ではあるが、今日は来る者をやさしく受け入れてくれそうだ。
満開のチョウノスケソウと阿弥陀岳。
8時30分、赤岳到着。
雲海の先には北アルプスの名峰、穂高岳・槍ヶ岳。
いったん180m下降。
そこではミヤマキンバイの黄、ハクサンイチゲの白、オヤマノエンドウの紫・・・様々な色彩が登山道を彩っている。
さて次は横岳を目指そう。
本州ではここにしか生息しないツクモグサ
ウルップソウ
ハクサンシャクナゲ
今までの稜線を振り返る。
お花畑越しの赤岳は、秀麗の形容が正しい。
アップダウンを繰り返しながら、11時、横岳到着。
再び180m下降し、硫黄岳を目指す。
12時30分、硫黄岳到着。
ここからは一気に下降だ。
アルペン的な様相を呈する稜線。
14時35分、登山口の美濃戸に到着。
18時20分、自宅着。
この時季は生命が躍動し、山の活気がみなぎっている。
山が醸し出す原資のエネルギーが身のうちに染み込んで来るのを実感し、自分の細胞までもが活性を高め瑞々しく波打ち始めるような気がした。
豊かな森、厳しさの中に包容力のある八ヶ岳。
圧倒的な自然の雄大さに打ちのめされ、家に着いてもしばらくは口がきけなかった。
夕食後やっと安心して、家内に今日の山行を話し始めた。完全燃焼。